大人のレッスンは正直言って簡単です。どんな先生でも最初からつまずくことはないでしょう。なぜなら大人はみんな先生の意向を汲み取ってくれるからです。言うことをきかない人や嫌だからやらないという人はいません。
ですが、子供の場合はそうはいきません。言うことを聞かない、遊びたくてしかたない。そんなのは日常茶飯事です。どうやってレッスンをしていけばいいのか、ダンスの先生がアドバイスします。
キッズレッスンの時間配分 60分の使い方
キッズレッスンの時間配分は次の通りです
①挨拶・点呼(0ー5)
②ジャンプ・ストレッチ(5ー15)
③アイソレ・リズムトレーニング(15ー25)
④筋トレ・ステップ練習(25ー35)
⑤振り入れ(35ー55)
⑥ダンス・挨拶(55ー60)
ざっとこんな感じの内容です。人数が10人以上だと一人一人見る時間も余計にかかるため全てのメニューができなかったりします。そういう時は臨機応変に対応して、今日はステップ練習だけやろうとか、筋トレの時間を短くするとかするといいでしょう。
ネガティブワード禁止
レッスン中はネガティブなワードは全て禁止にします。ネガティブなワードを一人でも発してしまうと、伝染して周りみんなのやる気を損ねます。「えー」とか「イヤだー」とか言ってる子が隣にいてはこっちだって嫌ですよね。ですので、私のクラスではネガティブワードは禁止です。そのかわりに「やったー!」とか「いえーい」などのポジティブワードは好きなだけ言っていいことにしてます。ポジティブな環境でダンスを教わったほうがハッピーですよね。
「できない」って言葉も禁止です。誰だって最初はできないし、最初から出来てたら先生なんていらないんです。
筋トレは競争しながらやれば時間短縮
筋トレは競争しながらやれば時間短縮になります。ペアになってもらって腹筋・背筋・腕立て・手押し車をします。競争でやれば時短です。終わったペアから鏡の前に座ってもらいます。子供は競争が好きなので燃えるんでしょうね。
レッスンでは先が読めないように、ペアを毎回変えて、早い子と遅い子をペアに、6年生と1年生をペアにするなどの工夫で毎回1位を予測できないようにしていくと面白いです。次はどのチームが勝つか、予想しながらみたり、奇数の場合は自分も入るとまた予想がつかなくなります。
スタンプカードは頑張った証が残せる
スタンプカードを導入すると生徒のやる気がアップします。
チアクラスは継続した証
チアダンスクラスを教えているときに導入したのがスタンプカードです。レッスンが終わった後に並んでもらいスタンプを一つ押していきます。星マークのところではお菓子が貰えて、スタンプカードの最後までたどり着くと次のスタンプカードを渡します。
スタンプカードは4ヶ月で1枚消費です。お菓子だって50円くらいのものでそすからそんなに大した金額ではないです(人数が多すぎると話しは変わってきますが)。ですが、それだけで休まずにレッスンに来るモチベーションが高まればいいですよね。
そしてスタンプカードの良いところがもう一つ、一人一人と対話できることです。大人数を教えているとどうしても目が行き届かなくなっていきます。そうすると子供との距離が離れてしまい、先生の指示も聞かなくなってきます。30秒くらいだけでもいいので一人と向き合う時間を作ることをおススメします。良いところは褒めてあげて、もう少し直したほうが良いところはその都度伝えていきましょう。
スタンプカードは小学生の間の6年間続けると大量の枚数になります。その枚数がその子が休まずにレッスンに通った証なんです。頑張って続けた証は自分の自信に繋がっていきます。
HIPHOPクラスでは出来た証
HIPHOPクラスの初心者レッスンにもスタンプカードを導入しています。
HIPHOPOのスタンプカードは基本的なリズムやステップをマスターするカードです。
カードに載っているステップをレッスンで教えて、出来た人から見せにきてもらいます。できていたら左側の□の部分に赤いハンコを押します。見せにきたけどまだ出来てない子にはステップ名の左側の余白に青いハンコを押します。青いハンコは頑張った証です。たまっていけばステップが出来たということにはなりませんが頑張った証が残せます。
シニアクラスにはステキなプレゼント
シニアクラスにもスタンプカードを導入しております。スタンプ50個貯まればステキなプレゼントを用意しています。月一回のレッスンなので50個貯めるのは長い月日がかかりますので貯まった人が出てきてからプレゼントを考えようかなと思っています。
遊びの延長にレッスンをする
子供達が集まれば遊びたいんです。広い場所に入れば誰だって走り回りたいのです。でも遊んでばっかだとダンスレッスンに支障をきたします。そういう場合には時間を決めちゃいます。最初の3分間必死で鬼ごっこすれば心拍数上がってウォーミングアップのジャンプはせずにストレッチから入れます。
子供の遊びたい願望はうまく利用すれば目的は違えども同じ方向に向きますので子供もやらされている感なくストレスフリーです。
良い環境を整える
ダンスって最初は遊びの延長でいいんです。踊ったら楽しくて、みんなと踊ればもっと楽しくて。遊びの延長でそこから始まって、ダンスがうまい人見たらもっと上手くなりたいって努力するようになります。逆にいうと、ダンスやらされている子はあんまうまくならないです。そしてうまくなったとしてもやらされてる子は中学生になったらだいたい辞めちゃいます。
なので最初は楽しく、ダンスの楽しさを教えてあげることです。初めてできたステップや初めて踊った曲を子供はずっと覚えてたりします。
子供達にとって良い環境でダンスレッスンをすればダンスが自然と身になっていきます。その環境を整えられるのは先生です。先生がいい環境を整えることが出来れば自然と生徒も増えていきます。
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