【ダンスの先生】生徒にチック症状や強迫傾向の子供がいたらどう接したらいい?

ダンスの先生

ダンスの先生をやっていると、たまにチック症状が出始めたら子供や強迫傾向の行動が見られる子供に出くわします。

ダンスの先生の立場は、週に1回の習い事の先生です。先生として子供に対してどう接していけばいいでしょうか。

 

結論からいいますと、ダンスの先生は次のように接してみると効果的です。

 

・指摘しないで見守ることに徹する

・子供が安心できるレッスン環境を作る

 

この二つをしておけば症状は良くなっていきます。

 

この記事を書いているのはダンス指導歴17年の現役ダンスインストラクターです。ダンススタジオを経営して子供たちにダンスを教えています。

それでは宜しくお願いいたします。

 

子供のチック症状とは?

ダンスの先生は医者ではないので簡単な知識だけは頭に入れておきましょう!

 

チック症状とは簡単に説明すると、同じ素早い動作を必要以上に何回もくりかえす行動のことをいいます。

 

よくある例だと、

・まばたき→ぐっと強くまばたき。男の子の低学年によくみかける

・首をかしげる→年長さんの女の子がなってました。

 

このような症状が子供の4歳から6歳あたりで発症します。

子供のチック症状の原因は?

子供のチック症状の原因は、ストレスや疲れの蓄積などの心の不安が原因であります。

幼稚園生が小学1年生になって慣れない環境にちょっと不安定になったり、心の疲れが溜まってきたりするとなるんですよね。

要するに、子供の心が不安定な状態が続くと現れるのです。

 

↓チック症状について参考ページを挙げておきます。わかりやすくまとめてあってすぐに読めます。

東京都こども医療ガイド | チック
こども医療ガイドは、子供の病気や発熱・怪我、子育ての情報が簡単に見つかる、東京都管轄のWebサイトです。

 

子供の強迫傾向とは?

子供の強迫性障害についても、ダンスの先生として簡単な知識を入れておきましょう。

子供の強迫傾向とは?

子供の強迫傾向とは手を洗う行動や家の戸締まりが気になって何度も鍵をかけたかどうか確認したりする行動のことをいいます。

この行動が強くなりすぎて日常の生活が送れなくなってくると強迫性障害という診断になります。

↓子供の強迫性障害についての参考ページです。

強迫性障害[きょうはくせいしょうがい] - 子ども情報ステーションby ぷるすあるは
精神障害やこころの不調、発達障害をかかえた親とその子どもを応援するNPO法人ぷるすあるはが、強迫性障害[きょうはくせいしょうがい] について知ってほしいことをまとめました。

子供の強迫傾向の原因は?

強迫傾向の原因もまた、心のストレスによるものがほとんどです。

子供って大人がまったくもって気にしないことや、ほんの些細なことでも不安になったりするものなのです。強迫傾向も不安とストレスによって発症されます。

【実体験】あのとき私は強迫傾向だったんじゃないかな

私も小さい頃の記憶で鮮明に覚えていることがあります。

身体が左右対称でないとなんか気持ち悪くなるという謎の行動です。例えば右足から歩き出すと次は左足から出る。それが終わると今度は左足から歩き出して右足が出る。

右左→左右  左右→右左

左右対称でないと気が済まなくなり、行動する全てを対象にするというものでした。なので、一度動作をすると8つの動作を繰り返さなくちゃいけなくて何をするにもおかしな行動をとってました。

この症状、超めんどくさいです。全ての行動が8倍になるわけです。

次第にその行動がめんどくさくなり、「生まれてから死ぬまでには全ての行動を計算すると左右対称になる!神さまはそういう風に人間を作ってる!」っと自分に言い聞かせるようになったら左右対称行動もようやく辞められました。

本当に小さい頃のことで原因が何かは思い出せないし、親にも誰にも気づかれてない思います。

実際に会った生徒の話

実際にいた生徒についてお話します。同じような生徒がいる方、参考にしてみてください。

チック症状が出た男の子

3歳からずっと教えてきた男の子が小学1年生に上がったときです。

私はレッスン前には挨拶をして生徒たちを座らせて5分くらいお話するのですが、みんなの中で男の子の目のまばたきが異様に多いことに気がづきました。

 

その後ママさんに息子さんのまばたきについて聞いてみたところ、

 

「実はうちの子、目がゴロゴロしているらしくて、いろんな目薬を試しているんですけど全然治らないんです!今度大学病院に連れて行って精密検査します。」

と言われました。ちょっと心配性な性格のママさんなんです。

これがまさにチックでした。

「これチック症状じゃないですか?」

私がママさんに聞くまで、ママさんはチックについて良くわからなかったみたいです。

強迫傾向のある女の子

「先生、実はご相談があります」

レッスンが終わってみんなが帰ったあと、小学3年生の女の子のママさんが私に相談にきました。

 

「実は今うちの子、手が気になるみたいです。手を良く洗ったり、汚いと思うものに触れなかったします。」

「そうですか。わかりました。見ておきますね。」

 

よく見るとその子はレッスン中、ストレッチで床に触れなかったり、友達に触ったあとの手を気にしたりしています。

休憩時間には手を洗いにいき、除菌シートで手を拭いていました。

チック症状や強迫傾向の子供にどうやって接する?

ダンスの先生は人の動きをよく見ていますので、こういった子供の行動もすぐにわかります。チックや強迫傾向のある子供にはどうやって接したら良いでしょうか?

親御さんに報告する

まず、チック症状や強迫傾向を発見したら、親御さんに報告しておきましょう。

非常にセンシティブな内容なので他の保護者さんや子供や周りのお友達がいないときに話してみると良いです。

「お子さん、まばたきが多いんですがチックですか?」

「お子さん、何か手を気にしてるんですけど何かあります?」

 

症状について既に知ってる親御さんもいるし、まだ知らない親御さんもいます。話して理解を深めてあげると子供を預ける親御さんも安心します。

 

子供にチック症状や強迫傾向があらわれると、ぶっちゃけ親御さんも不安でしかたない心情なんです。うちの子大丈夫かな?と考えて心のどっかで不安と戦ってます。

なので理解あるから大丈夫だよという姿勢を見せると親御さんもちょっと安心できます。不安をちょっぴり解消してあげましょう。

声かけして優しさで包んでみよう

レッスン前に症状が沢山出るということはレッスンを受けるのが不安に感じている証拠です。

優しく笑顔で声かけして、子供の不安を少しでも取り除いてあげましょう。

「今日の給食何だった?」とか、

「今日は何して遊んだの?」とか、

たわいもない話でいいんです。ちょっと話して、リラックスさせてあげましょう。

 

こういう声かけって誰にでもできると思うんですよね。子供が不安にしてたら、優しく声かけするだけでもかまいません。優しさって大事です。

安心できる環境を作る

チック症状や強迫傾向は不安からくるものですので、子供に安心できる環境をつくってあげましょう。

先生として子供とどう接するかは、優しく見守ることです。これに徹してあげること。

症状について指摘もしなければ、ああしろこうしろとも言いません。本当に優しく見守っていればいいだけです。

何かヘルプがあれば聞いてあげるだけでいいんです。安心できるかんきょうを作ってあげることです。安心できる環境をつくるには大人が優しさをだしてあげることが重要ですね。

症状を指摘してくる子供への対処方法

ごくたまにですが、チック症状や強迫傾向について指摘してくる周りの子がいます。悪気はないんですけどね。

「なんでいっぱいまばたきしてるのー??」

 

症状指摘されてしまうとさらに多くなります。ですから周りの子が指摘する環境を作ってあげてください。

「いいから、自分の練習に集中してー!」と言ってみたり、注目を先生の方に向けたり、咄嗟に話変えちゃったりしても効果的です。

 

とにかく症状についてとやかく指摘しないような環境を作ってあげましょう。

 

話してわかる子には「あれは指摘しないでいれば治るから指摘しないであげてね。」と症状が出てる子がいないところで優しく教えてあげてもいいですね。

 

まとめ:ダンスの先生は医者じゃない

ダンスの先生は医者じゃないので、どうやったら治るのか?とかはまったく考えなくていいです。

専門のお医者さんにお任せしちゃえば良いのですから。

 

ですが、ダンスレッスンの環境を良くする事で、どんな子供でも安心して安全なダンスレッスンが出来れば、子供の身も心もダンスの成長に繋がっていきます。

週1回の習い事の先生でもできることはあります。

子供にとって良い環境をつくれるのは周りの大人たちです。子供が子供らしくいられる環境って最高です。そんな環境が増えれば嬉しい限りです。

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

 

 

 

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