【ダンスの先生が考える】ダンスコンテストの一番手は不利なのか問題について

ダンス部

ダンスコンテストにおいて、一番手は不利なのかどうかという問題について書いていきます。

 

結論からいうと次のようになります。

 

・一番手はやっぱりどう考えたって不利!

・でもブチ抜けばどうにかなるかも!

 

上記を詳しく説明していきます。

 

この記事を書いているのは、ダンス指導歴17年の現役ダンスインストラクターです。ダンススタジオを経営し、高校ダンス部のコーチです。

 

それでは宜しくお願いします。

ダンスコンテストの一番手は不利なの?

ダンスコンテストの一番手は、私が考えるにやっぱり不利というのが妥当です。

一番手が不利な理由を説明していきます。

ダンスコンテストの一番手は基準にされてしまう

ダンスコンテストの審査の方法はいろいろありますが、一番手というのは大会の基準と位置づけされてしまいます。

どういうことかというと、一番手のAチームのダンスを見ます。次のBチームはAチームよりも良いか悪いか、上手いか下手かで審査されます。BチームのほうがAチームよりも良かったらBが順位的に一位をとります。その次のCチームのダンスがBチームよりも下でAチームよりも良かったとすると順位は次のようになっていきます。

B→C→A

このように一番手で出たAチームが基準となるのでAチームがどんどん順位が下がっていくのです。

私は17年ダンスの現場にいますが、今まで一番手が優勝した大会を見たことがないです。もしあるのでしたら教えてほしいです。その大会を是非見てみたいです。

出場チーム多いと前半のダンスは記憶から消えていく

出場チームが50チームあるような大会においては、圧倒的に後半が有利です。なぜならば、前半はダンスの印象が消えていってしまうからです。

ダンスの大会において、たいていは審査されたその日のうちに結果がわかります。審査員も大変ですよね!

審査員が一日に50チームのダンスを見るわけですから、50チームもいる中で印象に残らなければ賞には届かないのです。したがって、前半はとても不利ですね。前半に出てそのあと40チームのダンスを見てしまったら、どのチームがどのダンスかなんて記憶に残ってないですから。

会場があたたまっていない問題

これは私が若い頃にダンスの先生から聞いた話です。ダンスのコンテストでは後半が有利。なぜなら前半は会場があたたまっていないからだそうです。

会場の温度があたたまった状態のほうが、ダンスはのびのびするし、音もよく聞こえるし、お客さんも審査員のハートもいい感じにほぐれるそうです。

お笑い芸人さんが本番前に前説をして会場をあたためるというのを聞いたことありますよね。前説をおこなうことで、会場の雰囲気がよくなるそうです。ダンスコンテストでも同じように会場の温度は最後のほうはあたたかいですね。

一番手よりも後半有利とされる理由の一つです。

ダンスコンテストには気持ちの流れというものがある

ダンスコンテストを最初から最後まで見ていると、会場には気持ちの流れというものがあるのだと気づきます。

ダンスコンテストが始まって、何チームか出た後に、しびれるようなダンスをするチームがポッと出てきたときに会場の雰囲気が変わるのです。このような気持ちの流れというものがあってそれが起こるのはコンテストの後半です。

高校のダンスコンテストを見ていたときに、同志社香里高校のダンスの前にはお客さんたちは一度姿勢を正しておりました。高校名と登場シーンだけでこんな雰囲気を作れるのは本当にすごいチームです。

流れの変化はダンスコンテスト内の中盤〜後半で起こります。一番手で起こりうることってめったにないですね。

 

このように、ダンスコンテストにおいて一番手が不利とされる理由はたくさんあるのです。一番手が不利でないというのは私はあきらかに耳を疑います。

調べたらダンスに限らず、ピアノやバイオリンのコンクールでも一番手は不利というブログがありました。上記と同じ理由が多かったです。

一番手は不利。おわかりいただけたでしょうか?

 

ダンスコンテストで一番手を取ってしまったら

ダンスコンテストで一番手を取ってしまったら、あなたのチームはどうしますか?

①諦める

②やる気を無くす

③誰かを恨む

 

おそらくこの3つのうちのどれかの感情になるでしょう。そりゃそうですよ、一番手になりたくてなったわけではないのです。ならなくて良いのならならないほうがマシです。

実は一番手になってしまったことがある!

実は高校生のとある大会において一番手を取ってしまったことがあります。

「順番は一番です。」

この大会で賞を狙うというのが目標だったのですが、一週間後の大会で一番という順番を聞いた私が最初に思ったのは、

「はい、終わった〜!」

ということです。一番手。優勝なんて取れるわけない。というかもう無理じゃん。お疲れ様でした!っと自己完結した私。

しかし、そんなことを毎日一生懸命練習している生徒には口が裂けても言えません。

「君たち〜!一番だってよ!ははは!無理だね!諦めな〜!」

こんなの言ったら先生失格であります。ということで可愛い生徒たちのために打開策を考えはじめました。

ブチ抜けば良いじゃん!

ダンスコンテストの一番手の不利さは重々承知。印象が消えていく。

いやまてよ?一番手だからこそ印象に残るようにすればイケるんじゃないか?

私が考えた作戦はこちらです。

 

一番手でとびきり猛ダッシュして他のチームを引き離そう大作戦です!

 

先ほどもお伝えした通り、一番手というのは印象が薄くなってしまうのです。審査員が50チームの作品を一挙に見て、印象に残っているのは最後の方のチーム。ですが一番手だってぶっちぎりで印象に残れば可能性があるのではないかと考えたのです。

 

この大作戦を引っ提げて、生徒の前でダンスコンテストの順番が一番手だというのことをアナウンスしました。

ダンスコンテストに出まくっているので生徒たちも一番手が不利なことは十分承知。一番と聞いただけで一瞬ウゲッて顔してましまってましたね。

「ブチ抜け!」しか言ってない(笑)

話はちょっと変わりますが、コンテスト練習をしていた頃に私が読みたかった本で与沢翼さんの【ブチ抜く力】という本がありました。

ずっと読みたいなと思ってたんです。

↑こちらです。まだ読んでないです。

この「ブチ抜く」というフレーズがちょっぴり私の中で流行りまして、生徒たちにはこのように伝えました。

 

「考えたんだけどね、一番手になっちゃったから圧倒的にブチ抜けば良いと思うんだよね!だからブチ抜け!」

 

生徒たちは一番手という絶望から這い上がり大きな声で「はい!」と返事をしました。

それから本線までの1週間で、新しく印象に残る技を取り入れました。1週間で完成させるのは至難の技でした。

最初の3日間は無理難題を言ったことにちょっと申し訳ない気持ちもありましたが、しかし生徒たちには常に「ブチ抜け!印象に残すんだ!」とずっと言い続けられた結果、見事本番前に完成させました。

本番当日の準備は満タンだ

そして本番当日。もうやるしか無いです。この一週間は「ブチ抜け!」としか伝えていませんでした。そろそろこの本を読んだ方が良いですね(笑)

私は生徒たちを信じて見守り、生徒たちはコンテストの一番手を飾りました。

生徒たちのダンスは信じた通りの圧巻のノーミスの演技でした。
一番手なのに緊張をすることもなく伸び伸び余裕で踊りきって最初からこんなにブチ抜く威力があるチームは今まで見たことがありません。会場全体が彼らのマジックにかかったような、そんなダンスシーンでした。

トップバッターで拍手喝采、大盛り上がりでした。

結果はというと、審査員特別賞を受賞いたしました。

一番手だって諦める必要はない!

私はこれまで一番手で賞を取ったチームを見たことがありませんでした。

一番手は不利ということが前提で諦めてしまっているチームがもしかしたら多いのかもしれません。私もこの日まではそうでしたから。

しかしこの結果からわかることはダンスコンテストの一番手でもぶっちぎれば賞を取れる可能性があるということです。諦めずに取り組んでみてください。

諦める必要はないんです!むしろやることしかないです!他を圧倒的に引き離して、ぶち抜いてみてください。

腹をくくってやったろかい!ってくらいの気持ちの方がいいですね!

まとめ:どんなことでも打開策はある!

ダンスのことでもそうでなくても、どんなことでも打開策ってあります。現状に不満足ならば、落ち込んで身動き取れなくなる前に打開策がないだろうかと考えてみてください。

ダンスコンテストで一番手を取ってしまうチームは必ずいます。1つのコンテストに必ず1チームは一番手なわけです。だからこそ一番手になったらさらに気合いを入れて取り組んでみてください。ピンチはチャンスです。前半にバチバチに気合い入れてくるチームはなかなかいないのである意味ここでチャンスに変えることだってできますよね!

まずはこの作戦をやってみてください。
一番手で成功したら最高に楽しいですよ!

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

 

 

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