ダンスの先生をしていて、生徒さんが発達障害を持っていたらどのように接してあげればいいでしょうか?身近に発達障害の子がいないと、わからないですよね。
そこで、ダンスの先生として発達障害やグレーゾーンの子供達へのダンスレッスンについての教え方をそれぞれまとめました。
結論からいうと次のようになります。
発達障害の子供たちのダンスレッスンは意外とイケます!
私の経験上、ダンススクールにおける発達障害の子供のレッスン状況は次の通りです。
・学習障害問題ナシ
・ADHD アスペルガー意外とイケる
・自閉症慣れればイケる
となります。一つずつ説明していきたいと思います。
この記事を書いているのはダンス指導歴17年の現役ダンスインストラクターです。ダンススタジオを経営して多くの子供たちにダンスを教えているダンスの先生です。
それでは宜しくお願いいたします。
子供が発達障害を持っていてもダンスは出来ますよ。ダンスは楽しいので是非やらせてあげてください。ハッピーになれますよ!
発達障害の子供達のダンスレッスン
発達障害やグレーゾーンの子供は統計によると全体の6.5%(2012年文部科学省調べ)もいます。昔は【発達障害】なんて言葉聞いた事すらなくてぼーっとしてる子もコミュニケーション不足の子も大体同じクラスでしたよね。今は何かと診断されて区分されています。
では、ダンススタジオでのダンスレッスンについてはどうでしょうか。
私の経験に基づいたものです。
学習障害はダンスレッスンに問題ナシ
学習障害の子供のレッスンは何の問題もありません。ダンスを覚えるのも身体で覚えるので障害は感じられません。ただし、覚えるのが遅い子も中にはいます。
でも覚えるのが遅いのは誰でも同じですから、徐々に覚えられる数を多くしていけば大丈夫です。頭で覚えられなくても身体で覚えていきます。
徐々にですが、確実に成長します。人と比べるのではなく、個人の伸びシロを見てあげることが大切です。
学習障害の生徒の話
私のダンスレッスンに来ていた子で、学習障害の子がいました。しかしそれはダンスレッスンしていて後々わかったことでした。
「二十歳だけど小学3年生くらいの勉強しかわからない!」と教えてくれるまで学習障害があるんだとわからないほどです。それほどダンスのレッスンに学習障害は関係無いようです。
周りの子たちとも仲良くやってますし、説明が苦手だとクイズ形式になります。
「ほら、あの口が三つのところ駅!」
「ああ、品川ね!」
そんな感じで楽しくコミュニケーションとれます。
「先生、私とディズニー行くと障害者手帳でファストパス以上に早く乗り物乗れますよ!行きましょう!」っと誘われています。私があやかるのはちょっとズルくね?っと思って行ってませんが(笑)
面白いし、明るくて大好きな生徒の一人です。
ADHDとアスペルガーは意外とイケる
ADHDやアスペルガーの子供は意外とイケます。
ADHDの子供の場合ですと多動性などは気になりません。ダンスですからね。好きなだけ動いてほしいです。注意欠陥で怪我だけしないように見ていれば何ら問題なくダンスレッスンはできます。
アスペルガーの子供はコミュニケーションが取りずらいということで周囲から浮きがちになってしまうことも多々ありますが、浮いちゃうように接するから浮いてしまうだけで、先生の優しさや周りの協力でカバーできます。
それに、コミュニケーション能力が低くてもダンスはできます。レッスンは割と個人プレーです。鏡の前で先生の真似っ子できればレッスンの流れはだいたいオッケーです。
こだわりが強い子の話
服や髪型にこだわりが強い子がいました。5年生になったとき学校からADHDとASDの診断を受けたとことをママさんが教えてくれました。小さい頃からダンスを始めて物心ついた5年生ですから、当人もショックを受けてしまったらしいです。しかし今もなんの問題もなく普通にレッスンして帰っていきます。
こだわりは強いですが、ダンスの衣装が気に入らないとかそういうのもありません。
友達通同士も変わらずです。ああ、そういえばそうだったくらいにしか思えないほど溶け込んでおります。
ダンスに障害はあんま関係ないんじゃないです。周りの理解とサポートがあれば十分なのですよ。
自閉症は慣れればイケる
ダンスが好きな自閉症の子供は場所は人に慣れればイケます。ただ慣れるまでには個人差があるので、しばらく時間がかかる子供がいます。
ゆっくりですが確実に慣れていきますので、周りが焦らずじっくり待っていればそのうちダンスできるようになります。
小学1年生の男の子の話
私のクラスにダンスを始めたばかりの自閉症の一年生の男の子がいます。そのクラスは15人とちょっと多めなクラスで、レッスンが始まると大きい音をかけて飛び跳ねてウォーミングアップをすると初めての光景に衝撃をうけたのか全身カチコチに固まってしまいました。
初めてダンスレッスンをやったその日は終了。
次の週は後ろで見学。
その次の週はスタジオの後ろでお母さんに手取り足取り教わりながら。
その次の週でやっと先生と二人ペアになって筋トレだけ参加。
そして次の週で子供達の挨拶の輪に入れてからの、後ろで見学。
その次の週、なぜかスイッチが入ってガンガン踊り出す。
っと5週かかりましたが今では普通にダンスレッスンを受けております。普通の子より時間はかかりますが一歩一歩の成長が嬉しく感じます。「今日はこれか出来たね!」って本当に一つ一つですが、そのうちレッスンできる日が来るのです。
今までずっとお母さんから離れなかったのに、一人でレッスンできるようになったときはお母さんはこっそり泣いてましたね。周りのママさんパパさんたちもとても嬉しそうに見守っていました。
発達障害の子には周りのサポートと優しさを!
発達障害の子にはどうやって接してあげたらいいでしょうか。
全ては周りの優しさとサポートでどうにできます。
発達障害は実は意外と多いです
私のスタジオでも発達障害の子は以外と多いです。学校で診断を受けている子もいます。
どれくらいのレベルかまではそれそれ聞いてませんが、発達障害と診断される子って多いですよね。
私が教えているクラスでも、13人いるクラスの3人が自閉症&ADHDです。でも、周りの子も気づいてないくらい溶け込んじゃってます。
発達障害は周りの理解があれば大丈夫
発達障害はクラスが作りがうまく出来れば全く問題がないです。私のクラスでは年上の子が年下の面倒を見てあげるというのは当たり前にしております。それと同じように発達障害によりサポートが必要な場合に限り、周りの優しさでカバーしてあげればいいのです。
安全で安心なクラス作りを心がけよう
注意欠陥で怪我などをしない安全対策は必要ですから目を配ってあげましょう。
クラス作りというのは仲間はずれにしないクラス作りです。
「あの子はできてない」と先生が言い続けたりすると子供もマネして「あの子ができてない」とマウントとったりして仲間はずれにしようとします。
そうっいった仲間はずれな雰囲気を作らないことも先生の力量です。
どの生徒にも安全で安心できるクラスを作り、ダンス環境をより良いものにしてください。
医師に相談してみてもいい
障害がどの程度かは個人差があり、ダンスレッスンが障害にとって悪影響を及ぼしてしまうこともしばしばあります。周りの子と競争心をあおるようなクラスで心がしんどくなってしまう子もいますから、ダンスレッスンに通いたいのであれば、一度お医者さんに相談してからでも遅くはありません。
お子さんにとってダンスがいい環境でできるのが第一です。
まとめ:発達障害の子には理解とサポートを!
発達障害のお子さんをもつ親御さんから「うちの子がどうもすみません。」的なことを伝えてきますが、全然OKです。
ダンスがしたいという気持ちがあるなら、先生は全力でサポートするのみなので安心してください。
実際問題、障害があろうがなかろうが、ダンスレッスンにおいては何も変わりません。うるさい子はうるさいし、ボーッとしてる子はボーッとしてます。あんまり変わらないので気にしないでください。
先生を続けていると自分のクラスの子が発達障害かどうかはなんとなくわかるようになります。親御さんが教えてくれる場合もありますが、教えてくれてもそうでなくてもどっちでも大丈夫です。
良いクラス作りは先生の力量でもあります。どんなレッスンにするのかどんなクラスにするのかは先生次第です。意外とイケますよ!
そして発達障害でダンスが好きな気持ちがお子さんにあるのなら是非やらせてみてはいかがでしょうか?楽しいですよー!
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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