【怒ると叱る】言うことを聞かない生徒の対処法

ダンスの教え方

ダンスの先生がレッスンをするとき、子供が言うことを聞かないって言う話はたまに聞きます。生徒を怒る、レッスンの空気が重くなる、居心地悪い場所でレッスンするのって先生も生徒も嫌ですよね。言うことを聞かない生徒をどうやって指導するかについてです。

先生怒っても言うこと聞かないっていうのは当たり前

怒るとはどういうことでしょう。あなたはどんなときに怒ってますか?
怒るというのは感情表現の一つです。何か出来事があってそれに対して納得いかない反発心みたいな感情が出てくると人は怒りますよね。

怒って言うことを聞くのは親だけ。赤の他人の先生が怒ったとしても「なんでこの先生怒ってんだろう」くらいにしか思いません。

いきなり怒鳴る社会科の先生

高校生の時にいつも突然に大声で怒鳴り散らす先生がいました。トカゲに似ているのであだ名はトカピョン。トカピョンは50代半ばのどこにでもいるような中肉中背のおじさんでした。授業中、生徒がザワザワしているといつもプツンとキレる感じで大声で「うるさいんだよー!!」と怒鳴りちらして静かにさせる手法をとっていました。

私はなんにも怖くありませんでした。ですが、まじめに授業を受けていたとしても他の子がざわざわしているとトカピョンがまた怒鳴る、その声で身体がビクンッとなります。よく想像してみてください。いきなり怒鳴られて驚いてビクンッとなるこの感覚。これがもうストレスで、私はついに行動に出ることにしました。

それは生徒30人が結託して、トカピョンが「うるさいんだよー!」と大声で怒鳴ったらこっちも30人がかりで「こっちだってうるさいんだよー!」と怒鳴り散らしてやろうという、今考えてみると超安易な反撃方法でした。

真面目で静かな子も、トカピョンのビクンッに悩まされていたのでみんな協力してくれて、練習も重ねていざ本番。トカピョンの授業が始まりました。

結果を話すと失敗です。トカピョンの怒鳴り声をいまか今かと待ち構えていた私たちはとても変な雰囲気で授業を受けていました。トカピョンはそれを察したのか「今日はなんか変だなぁ。」などとつぶやいていたのが記憶の片隅に残っています。

話は長くなりましたが、要するにダンスの先生ごときが怒鳴ったとしても生徒には何にも響かないです。

怒るのは同じレベルにいるから

怒るっていうのは相手と同じレベルで物事を考えているからなんです。同じレベルの人に怒られても相手は言うこと聞きません。

ある日の部活で、先輩A君から後輩B君に部活の態度などを注意する場面に同席してほしいと頼まれました。

先輩A君は後輩B君にこう言いました。

「おまえさ、調子にのんじゃねーよ。あいさつもしねえし、なんなんだよ。」

B君は黙って立ったままでした。まあそうですよね。自分がB君だったら「なんでこいつにこんなこと言われなきゃいけないんだよ」って心の中で思ってるとおもいます。先輩って言っても1つ上なだけですから、その先輩のお世話に日頃からなっていない限り調子に乗るななんて命令に従えないです。

 

先輩A君は後輩B君と同じレベルで感情的に怒ってるだけであって、注意でもなんでもないです。自分の感情をぶつけてるだけなんです。

これじゃ言うこと聞くわきゃないです。たとえ聞いたとしても、何日かすれば元に戻ります。

先生は怒らずに叱ること

ダンスの先生だけでなく、先生という立場の人が感情的に怒ったとしても生徒の心に響きません。生徒には感情で怒るのではなく叱りましょう。

叱るというのは簡単に言えば「説明して伝えること」です。なぜそれをしてはいけないのか、なぜそれをしなきゃいけないのか、理論的に説明して理解を求めることです。

例えば、「挨拶をしなさい!」と怒るのは簡単です。でも「挨拶はなぜしなきゃいけないのか?」というのを教えてあげると挨拶の大切さが理解出来れば自然とやってくれます。

ちなみに挨拶はなぜしなきゃいけないのかを簡単に説明すると

・あいさつをすれば会話が生まれる。会話しないとつまらないし寂しいよね。

・気持ちよくあいさつされると嬉しい気持ちになるね。

・ハッピーなあいさつしたら周りがハッピーになるよー。

などと教えています。挨拶ができることは子供達がこれから先の人生で人と関わるために必要なスキルだと思ってるので、恥ずかしがらずに言えるようになるといいですね!

 

生徒との信頼関係の構築が大事

最後に叱るというのは生徒との信頼関係の構築があってこそできるものだと思います。私は生徒たちが先生のアドバイスを聞かない時などには「先生たちはね、みんなのダンスを下手くそにしたいから言ってるんじゃないんだよ。本気で上手くなって欲しいからいうから聞いてね。」と言っています。生徒が言うことを聞くのは先生がプラスになることを教えてくれる。このような関係性になると、叱ったとしてもうまくいくでしょう。

叱ることの基本アドバイス

叱るときの基本姿勢をまとめると次のようになります。

 

・怒りの感情は出さない。冷静に相手に理解してもらえるように努めましょう。

・頭ごなしにしかってはダメ。相手の意見も聞いていきましょう。

・理論的に伝えることで理解を得ましょう。

・生徒との普段の信頼関係をつくりましょう。

 

子供はみんな素直です。言うことを聞かない生徒は先生の力量次第でどうにでもなります。感情的にならずに、考えてみてください。

 

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました