子供のダンスを教えていると様々な親に出会います。子供がダンスを習うときに親はアツくなりがちです。子供の習い事に親としてどうやって関わっていますか?
習い事での親のあり方について書いてみたいと思います。
結論からいうと子供のダンスの習い事での親関わり方は次のようになります。
①監督ではなくマネージャーに徹する
②叱るのはレッスンを受ける姿勢
③周りと比べない
④先生をたてる
⑤放置もOK!たまに見にくる
上記を詳しく説明していきます。
この記事を書いているのは、ダンス指導歴17年のダンススタジオの経営者です。それでは宜しくお願いいたします。
ダンスの監督ではなくマネージャーに徹する
ダンスは見てると面白いですもんね。私のスタジオでも低学年の親御さんはずっとレッスンを外から見学してスタジオ周りに人だかりができています。ダンスを習わせる親はアツくなりがちです。
アツくなってしまった親御さんがよくやってしまうのは子供に対してあーだこーだ口を出してしまうことです。
「もっとこうしろ!」
「ここができてないんだ!」
なんてアツくなって言ってませんか?
子供に対して監督の立場で声かけしている人は気をつけましょう。
監督として子供と関わっているとどうなる?
子供はダンスをやらされてる感が強くなり、ダンスが楽しくなくなっちゃいます。好きなことでもいちいち親がうるさいと子供としてはうっとおしいです。
お子さんの習い事にはマネージャーとして関わってあげましょう。
体調管理、スケジュール確認、監督ではなくあくまでマネージャーと立場で応援してあげると、子供ものびのびとダンスができます。
実際にいた監督のようなママさん
ダンスの先生よりも厳しくしどうする親御さんのお子さんは、物心ついたら辞めていきます。ダンスを好きでやり始めたのに、ダンスやりたくなくなっちゃうんですね。悲しいです。
私の経験上、習い事において親御さんがお子さんに命令口調ではダメです。子供のスキルは絶対に伸びませんから。
親御さんが叱るのはレッスンを受ける姿勢
親御さんが叱るべきなのはダンスの技術ではなく、レッスンを受ける姿勢です。
技術は先生にお任せしましょう。
実際に、ダンスって簡単に見えて難しいなってところがあるんです。だから最初からできないのは当たり前で、そこを責められても子供もしんどいです。
ですが、ダンスを受ける姿勢については叱ってもいいと言えます。
レッスンを受ける姿勢が良ければ先生の伝えたいことの理解が早くなります。
ダンスの先生もふざけている生徒は腹立たしい!
お金を払って習い事に来てるのにレッスン中にふざけていたりするのは腹立たしいですね。実は先生も腹立たしいと思っている人も多いです。
親のお金でダンスやらせてもらえてふざけてるなんて生徒はとっとと帰れと言いたいです。ダンスの先生たちはバイトしてダンスして下積み時代で苦労しているんですよね。
ダンサー友達の結婚式での親への手紙
ダンサー友達の結婚式で親への手紙の内容でこんなことを話していました。
「お母さんは習い事にはとても厳しかったよね。どんなことがあってもダンスを休ませてはくれなかったね。骨折したときも、熱があるときも、“ダンス踊れなくても出来ることはあるよね”と言って休ませてくれませんでした。プロダンサーになった今では厳しくしてくれたことに感謝しています。
結婚してダンスを辞めてしまったダンサーの友達ですが、小さい頃からダンスが上手くて、キッズダンスのコンテストで優勝しまくっているダンサーで、大人になってプロダンサーとしてめちゃめちゃ活躍していた子でした。
休まず行かせることも大事なんだなと思った瞬間でした。たとえプロのダンサーにならなかったとしても、休まず行くことでブレない精神力を作れますね。
高校のダンス部の恩師の話
私が高校生のダンス部で一番に習得したスキルは、先生の目を見ながら長い話を聞く姿勢です。
高校のダンス部の恩師はとにかく話が長い人でした。時間で言うと20分くらい生徒たちに熱心に語りかける先生。先生の話している間は直立して気をつけの状態で目を見ながら先生の話を聞きます。先生が何を伝えたいのかを頭で考えながらとにかく聞き役に徹します。途中にはちゃんとうなづきを入れます。
このスキル、実はとても大事なスキルです。社会に出たときに、どんなに話が長い人でもしっかり聞いて要約して自分に取り入れることができます。
今では私はコーチとして生徒の前に立っています。恩師は70歳を超え、レジェンドとしてダンス部を指導しにきています。高校生たちに「あんたたちふざけるんじゃないわよ!」と叱咤激励しながら教えている恩師のサポートをするのも私の仕事の一部です。
部活はというと、恩師がレジェンドコーチとなり、恩師の娘さんがダンス部の顧問の先生となりました。恩師の娘さんも、話が長いです。時間でいうと20分くらいです。
ということで、現役のダンス部の生徒たちは合計40分、直立キープで先生のお話を聞いています。笑えるくらい長いですね。
人の話を聞く姿勢を身につけると、社会に出たときに役立ちます。
周りと比べない
お子さんを周りの子と比べてしまうのはやめましょう。ついついやってしまいがちなことですが、周りと比べられてできてないと言われると、子供は卑屈になっていきます。
「あの子よりできてないじゃない!」
「クラスの中でうちの子が一番下手」
思うのは自由ですが、言葉にするのは避けたほうが良さそうですね。
そんなこと、思わなくったっていいんです。
うちの子だけ3テンポ遅れてると嘆く親
同じクラスの誰よりもダンスができていなかったとしても、成長はしています。
「うちの子クラスの中でいっつも2テンポくらい遅れていて、ご迷惑をおかけしてすみません」と謝ってくる親御さんがいた。
「いえいえ、ぜーんぜん心配しなくて大丈夫ですよ!前までは3テンポくらい遅れてましたけど、前より確実に早くなってますからね!成長してますよ!」と声をかけました。
同じクラスの誰よりもダンスができていなかったとしても、個で見たときに必ず成長しています。お子さんの、個の成長ポイントを探して褒めてあげてください。そうすれば、子供はまっすぐ伸びていきます。
先生をたてること
ダンスの先生が自ら先生をたてろなんていうと、ちょっと偉そうなのですが、実際にそうした方がいいと思います。
なぜかというと親御さんが先生を立てないと、子供も先生の言うことを聞かないからです。
若い先生だとなおさらです。先生を先生と思わず、お友達みたいになってくる親御さんがいます。そういう親御さんの子供は先生を知り合いのお姉さんくらいに思って接してきます。
先生を立てない親の子供はどうなる?
親御さんが先生をたてられなければ、子供も先生の言うことよりも親の言うことのほうがえらいんだと感じますので先生の言うことを聞かなくなります。先生の言うことを聞かなければダンスは上達できませんね。
どんなに若い先生でも、まずは先生をたてる。先生の言うことを聞く。親御さんもお子さんも、これができなきゃいけません。もしできないのであれば尊敬できる先生にお子さんを習わすことをオススメします。そうすれば、ダンスも上達するでしょう。
放置もOK!たまに見にくる
共働きの親御さんや、なかなか子供の習い事を観に来ない親御さんも多いですね。子供の習い事に対して放置して、お金のスポンサー的存在になるのもアリだと思います。
昔はそんなに子供の習い事に親がついてくるってあまり無かったですよね。運動会とかも、中学生、高校生の親が熱心に観に来る時代。
頑張ってる子供の姿は見て褒めてあげてほしい!
たまには頑張っている姿を見に来てあげてください。
自分のお子さんが頑張っている姿を見たら嬉しくなりますよ。
お子さんだって、誰よりも見てほしいのは本当は親御さんだと思います。
たまに見に来て、上手くなってたら褒めてあげてください。
まとめ:ダンスを習わせる親御さんは一歩下がってマネージャー
いかがでしたでしょうか?習い事でついつい親がアツくなってしまうのはダンス特有ですね。
全ては熱くさせてしまったダンスのせいですね。
お子さんを可能性を伸ばすは、周りの大人たちの関わり方が大きく関係していきます。特に親御さんの関わり方は重要です。
ダンスを習わせる親御さんは、先生を立てて一歩下がってマネージャー的存在で応援してあげると子供ものびのびと好きなことを学べます。
参考にしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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